2015年3月に開催された、国連防災世界会議。あれから1年近くがたつ2016年3月12日に、仙台防災未来フォーラム2016(主催:仙台市)が開催されました。
分科会「市民の防災枠組~マチノワを創るために~」(主催:特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター/仙台市)において、C4Cみやぎ・菅原がパネリストとして登壇。午前中のパネルディスカッションにおける活動報告と、午後の防災・減災ワークショップにおける防災プログラムの提供および進行を担当させていただきました。
パネルディスカッション「震災から5年-活動の変化とこれから-」においては、外国人、障がい者、子ども、コミュニティ、それぞれの分野において震災後支援活動を続けてきた方々とともに、当時の状況を振り返り、防災・減災をテーマにこれからの活動の中で必要な姿勢や取り組みを考えました。
○登壇者
コーディネーター:池座 剛 氏 / 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
パネリスト:
伊藤 友啓 氏 / 公益財団法人 宮城県国際化協会
小椋 亘 氏 / CILたすけっと
及川 智 氏 / 社会福祉法人 ありのまま舎
高橋 悦子 氏 / 6・7コミネット サロン部会
特定非営利活動法人 冒険あそび場せんだい・みやぎネットワーク
菅原 清香 / 一般社団法人 コミュニティ・4・チルドレン

「防災・減災ワークショップ」においては、昨年7月に七ヶ浜町社会福祉協議会の世代間交流事業において提供した「非常袋の中身を考えよう!」という防災ゲームについて、開発までのエピソードを交えながらご紹介をしました。その後、会場の皆さんに震災当時を振り返りながら、今後に向けて備えておきたいものや、これからを生きる子どもたちに伝えていきたい教訓について考えていただき、それらを素材としながら防災ゲームを実施しました。
そして一日の最後に、「つながる深めるダイアログ」として、青年会議所・大学・社会福祉協議会・中間支援NPOの方々が登壇され、仙台市民や関係機関がよりつながり、防災・減災力を高めていくために、できること・必要なことについて語り合いました。
○登壇者
コーディネーター:池座 剛 氏 / 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)
パネリスト:
金ヶ崎 政伸 氏 / 公益社団法人 仙台青年会議所
其田 雅美 氏 / 東北学院大学災害ボランティアステーション
早川 敏 氏 / 社会福祉法人 仙台市社会福祉協議会
菊地 竜生 氏 / 仙台市市民活動サポートセンター
「自分の団体・組織は災害が起きたらどのように動くのか、を日頃から発信しておくことが大切では。知らなければ、頼ることもできない」といった参加者からの意見もあり、取り組みを推進していくだけでなく、情報発信の必要性も感じました。
主催者の皆さま、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
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C4Cみやぎでは、平成26年度から、「災害時に要援護者を助ける災害食」開発プロジェクトに取り組んでいます。
角田市では、角田市社会福祉協議会・宮城学院女子大学学生サークルFASと連携し、“角田の5つの「め」”でもある梅・豆・米をつかった、災害時にもおいしく食べられるメニューを開発しました。
これまで、市内2か所の児童館で、子どもたちを対象に料理教室を開催し、災害時や普段の食生活について関心をもってもらうとともに、角田という地域を知り、地域の方々と交流する機会を設けてきました。
このたび、さらに多くの角田の皆さんに今回開発したレシピやこの取り組みについて知っていただきたいと考え、角田市社会福祉協議会 かくだボランティアセンター主催「平成27年度 角田市災害ボランティアセンター研修会」において、開発したメニューのひとつである「梅入りだまこ汁」の試食会とレシピの配布、角田市で推進してきた本事業のご紹介を行いました。
当日は、角田市社会福祉協議会が指定管理を受けている、障害者就労支援施設のぎく(http://www1a.biglobe.ne.jp/nogiku/)の皆さんに野菜を提供いただくとともに調理をお手伝いいただき、約80食分の試食をご用意しました。



どんな感想をいただけるかドキドキでしたが、みなさんから「おいしかった」「味付けが良いね」「私の地域でも料理教室をお願いしたい」といった感想をいただくことができました。
ご試食いただいたみなさま、ご協力をいただいた角田市社会福祉協議会およびのぎくのみなさま、ありがとうございました。この取り組みを、今年度も市内外へ普及させていきたいと考えています。
このほか、研修会ではウェザーハート災害福祉事務所 代表の千川原公彦さんを講師に、角田市で発生リスクの高い水害をテーマとし、災害発生時の地域での助け合い方や、社会福祉協議会(災害ボランティアセンター)や行政との連携のあり方を考えるワークが実施されました。防災学習というと地震を想定したものが多いのが現状です。参加者の皆さんが活発に意見をかわす様子に、水害を想定した学習プログラムの開発にも力を入れていきたいと考えをめぐらせる機会にもなりました。
2016年2月6日 新ひだか町女性センターみらい(北海道)にて、平成27年度新ひだか町福祉教育研修会・新ひだか町ボランティアスクール事業「地域のみんなで恵方巻をつくろう~調理をとおした“ふくし”体験~」が開催され、C4Cみやぎ・菅原が講師を務めました。(主催:新ひだか町福祉教育推進協議会 共催:新ひだか町社会福祉協議会)
町内の子どもから大人まで30人程度が参加し、最初に全身を使ったじゃんけんゲームや節分に関するクイズなどを通じて交流をはかった後、新ひだか町合併10周年を記念して10mの恵方巻づくりに取り組みました。

試食をしながら、「今日ここに来てから、わたしがしたことは…」を思い出しながら一人ずつふせんに書き、模造紙に貼っていただきました。「恵方巻の具の準備をした」「○×クイズで節分の勉強をした」「恵方巻を作っているときにおなかがすいた」などと書かれたたくさんのふせんを眺めながら、今日のプログラムが参加者全員で協力しあったからこそできたこと、日常生活の中でも助け合って暮らしていくことの大切さを伝え、閉会しました。

「誰にとっても身近な生活行動である食の大切さと、普段から地域全体で助け合って暮らしていくことの大切さを伝えられるような企画を」という、新ひだか町社協の担当職員さんの想いから実現したこの企画。恵方巻の具作りを町内のかたにお手伝いいただいたり、障がいのあるかたも無理なく一緒に楽しめる工夫を考えたり、遠方ながら担当職員さんと一緒に企画を考え準備を進めてきました。終了後、参加者のかたから「今度はいつあるの?」といった声もいただいたとのことで、今後にもつながるような一日になったのではと思います。
新ひだか町においては平成23年度から毎年のようにお声掛けをいただき、福祉・防災学習、ボランティア学習の機会をお手伝いさせていただいています。これからも新ひだか町において“ふくしのこころ”が育まれ、広まっていくことを願っています。
なお、前日2月5日には平成27年度新ひだか町社会福祉協議会職員研修が開催され、C4Cみやぎ・菅原が講師を務め、宮城における福祉・防災学習の現状をお伝えしながら、職員の皆さんに学習プログラムの一例を体験いただきました。地域福祉担当と介護担当の職員さんの間で気づきのポイントにも違いがあり、全体で学び合う機会になったと感じています。

新ひだか町のみなさん、2日間ありがとうございました。